食事と適度の運動効果
慶応大学医学部の医者である、近藤 誠先生の健康に関する本がベストセラーになっているようです。
題して、「医者に殺されない47の心得」。
本のタイトルが怖い。
怖いと言うか、なんだか、「買わないとあなた医者に殺されますよ」、と、叫んでいるようで、気の弱い人は買うように仕向けているみたいで、本屋に直行するように仕向けたお蔭で、ベストセラーになっているかも知れません。
ぼくなども、「介護保険費」を払うようになって、健康に関する書籍はよく読む方だが、いかんせん、日本の本を買うのにシカゴまで行かねばならず、今のところ、パソコンでの書評を読む程度しか出来ない。
ここはアメリカ、イリノイ州の片田舎である。
近藤さんの本は、17年ほど前に「患者よ、ガンと闘うな」、を読んだことがあり、医者のほとんどを敵に回して、良く書いたものだと感心したことがある。
当時、1996年頃、慶応大学の講師のタイトルを持っておりましたが、2013年6月現在、いまだに慶応大学の講師なのだそうだ。
1948年生まれだそうだから、全然出世はしていないことになる。
あるいは、異端児医者であるが故に、出世できない仕組みになっているかもしれません。
長いあいだ会社勤めを経験したぼくでも、会社内で異端児ならば、出世街道から取り残される事は数多く見てきた。
特に、東京辺りでは、「生き馬の目を抜く」社会を経験したお蔭で「村八分」されるのは、目に見えている。
しかし、大学も「生かさず、殺さず」で頑張っているものだ。
この本の目次を見ると、病気になりたくなければ、運動はウォーキングが最適であるようで、毎日のように走っているぼくなどは、ちょっと運動のやり過ぎかもしれません。
しかし、ランニングを日常の活動にしていると、そう簡単にやめる訳にはいきません。
大体、医者とか、健康アドバイザーは、得てして保守的だから、「健康の為に走って下さい」、とは言わないと思います。
先だって、ある医者は「ランニング」はけがのもと、ウォーキングが最適なんだと。
なんでも、数多い病気の中で、ガンほど誤診が多い病気はないそうです。
と、言うことは、「あなたガンですよ」、医者に言われても、誤診かもしれないし、あまり心配する必要はないことなのか。
それに、ガンになっても、90パーセントは治らないから、手術も、抗がん剤投与も無駄であり、かえって命を縮めてしまうときたら、ガン検診は無駄と言う事になる。
現に、近藤さんは「検診、治療の真っ赤なウソ」、と言い切る。
太っている人は、病気になる確率が高いので、適正体重にしてください、は医者の決まったムンテラです。
ムンテラとはなんぞや。
ぼくは医学用語には疎いので、はっきりは説明できませんが、ムンテラとは、医者が患者に言う「アドバイス」みたいなものであるようです。
たとえば、医者が血圧の高い患者に「血圧が高いので塩分は控えるように」、とムンテラした、と使うようです。
余談になりますが、一時間ランニングすると大体600キロカロリーのエネルギーを使います。
一時間ウォーキングすると200キロカロリーしかエネルギーは使いませんから、ランニングすると三倍のエネルギー消費になります。
太っている人には、断然ランニングをおすすめします。
かくいうぼくも、走り始めてから、73キロあった体重が65キロに減りました。
これ以上体重を減らすと、今度は体が軽くなりすぎて、いわゆる「クンチ」がなくなり、走れませんから65キロ以下には下げません。
面白い事に、近藤さん曰く、「ビール、一日にロング缶二本までなら、”百薬の長”」。
ビ―ル愛好家には、なんと嬉しいムンテラである事か。
しかし、「患者よ、病気と闘うな」、はちょっと言い過ぎではないか。
もし、それがまかり通るのであれば、病院は要らないし、医者もいらない事になる。
このように、過激な言葉を平気で言うから、医者全員から袋叩きに遇うかも知れませんよ。
また、「たくさんの薬を出す医者は信用するな」。 これは一理あります。ぼくも薬大嫌い人間。
ぼくは、走れなくなるようであれば、「老化現象ですよ」、と言われても納得します。
それまでは、スピードは落ちても、走り続けるのが一番の健康法。
まあ、食事は有機野菜をふんだんに食しているので、何の問題もありませんが、近藤さんが、
「100歳まで生きる食の心得は、タマゴと牛乳を毎日摂取すること」、なのだが、
ある医者は、「牛乳は子牛の飲み物、人間には百害あって、一利なし」、さて、誰が正しいのか。
ぼくは、牛乳飲むと「お腹がゴロゴロして、下痢する」ので飲みません。ですから百害あって一利なし、ぼくには正しいです。
近藤さんの本は、タイトルとか目次は過激な表現だが、本の中での説明は親切で、大変読みやすいと感じました。
出来れば、早めに本屋さんで買って、読みたいものだが、暫くは無理なようです。
いずれにしても、情報は多いのに越したことはないが、本の中身は取捨選択して、自分で消化しなければならないでしょう。
パソコンでのこの本に対する批評で、賛否両論だが、好意的な評価が多かった気がします。
自分のランニングと近藤 誠医者の本に対する愚論をステレオタイプで表現し、取りとめのない内容になりました。