2011年01月14日

大豆の初荷

 
 高級特撰大豆を沖縄に出荷

 早いもので、年が明けてからもはや二週間が経過した。
 相変わらず、日本では政治の混沌が続いているようだ。
 現政権になって半年もならないのに、いきなり内閣改造ときた。幼稚園生の「ままごと」でもあるまいに。
 この政権も一年も持たないだろう、と考えるのはぼくだけではあるまい。

 さて、ここはアメリカ合衆国、イリノイ州の片田舎である。

 かたや、ここアメリカ政府、オバマさんは、日本政府同様、「ねじれ国会」に直面している。
 去った十一月の中間選挙で、現政権の「民主党」が大敗したからだ。
 共和党が下院議会を制したおかげで、せっかく「国民医療皆保険」が実施されたと思いきや、また、昔の「富裕層と中間層有利、貧困層不利」の貧困者切り捨ての医療保険制度に逆戻りの提案がなされるようだ。
 ま、これはアメリカ国民の問題なので、ぼくがとやかく言うのは「蚊帳のそと」なので、コメントはしないことにしている。
 しかし、アメリカ国民はますます「デブ化」しているので、「健康保険ウンヌン」を論じる前に、自分の体形を何とかしろ、と言いたい。

 ぼくの年齢の人なら知っていると思うが、一昔前の「アメリカ人」はとても恰好よかったですよ。
 「すらーっと」した体格で、足が長く、女性は適当に胸なんかの谷間をちらっと見せたりして、コザの街を闊歩していたものです。
 ところが今はどうだろう、アメリカ国民の七割近くは「肥満体」と言われている。男女区別なくです。
 ぼくなどは、モールに買い物に行くたびごとに、「デブ化ドラム缶化」したような体形ばかりが歩いているので、思わず目を背けて歩くようにしている。
 「ドラム缶」体形であるのにかかわらず、女性なんかは、「胸の谷間」を見せようといているので、気持ちが悪くなり、いきなり「吐きげ」をもようした。
 三十代、四十代であるのにもかかわらず、あまりにも肥満化しすぎて歩けず「車椅子」で移動している人もいるので、いやはや、アメリカはどうなっていくのであろう、と要らぬ心配までする始末。

 さて、愚痴はこれくらいにして、先日「僕の商売の大豆」の初出荷を行った。
 大豆の初荷 
 ぼくの住んでいる町から、車で約四十分の「パイパーシティ」と言う町に大豆の出荷工場がある。
 これは、出荷するために袋に詰めた大豆を「ベルト・コンベア」でパレットに重ねる、いわゆる、出荷の為の第一段階の作業である。
 ほとんどの作業が自動化され、工場ロボットが活躍し、人間はあまりいない。
 ちなみに、このロボット、日本製でファナックらしい。

 大豆の初荷
 袋詰めされた大豆は出荷待ちの為に高く積み上げられる。
 これは自慢話にしかならないが、ぼくが出荷する大豆、和名を「みやらび」となっており、沖縄ではすこぶる高品質の大豆として豆腐屋さんからとても重宝がられている。
 豆腐の味はもちろんの事、歩留まりが良く、白目大豆なので「おから」も捨てることなく、まことに三拍子そろった大豆なのである。
 商売するには、何事でも同じですが、自社製品は競争相手の製品と品質面で優れていなければ、長続きしない。「アメリカひろし」と言うだけあって、千種類以上の大豆が製品化さ、毎年植え付けされているのである。
 その中から、いかに豆腐に適した大豆を探すか、ある意味では、心ワクワクする商売と言えるかも知れない。失敗すれば、あしたからは失業者になるかも知れないのである。

 大豆の初荷
 大豆を出荷するには、コンテナに積み込む訳だが、袋詰めした段階で、四十袋がパレットに積み上げられた状態である。パレットに積み上げられた状態で、コンテナに積み込むことは可能ではあるが、非常に効率が悪くなる。
 たとえば、パレットのままでコンテナに積み込むとなると、パレットのスペースが無駄になるばかりではなく、せいぜい五百袋ぐらいしかコンテナに積み込めない。
 それに反し、パレットを取りさって積み込めば、コンテナに七百袋は積み込める。その差、二百袋。
 海上運賃はコンテナ単位なので、五百袋積み込んでも、七百袋積み込んでも運賃は同じである。
 このように、パレットの上に段ボール紙を敷き、うまい具合にパレットを積み荷を崩さずに、パレットだけを取りさってコンテナに積み込むことになる。

 大豆の初荷
 パレットから切り離された積み荷大豆は、コンテナの中にフォークリフトで運ばれる。
 七百袋の大豆をコンテナに一つ一つ人間が積み込むとなると、四名の人間でもたっぷり二時間はかかる。
 ところが、四十袋の塊の大豆をフォークリフトで持っていくと、その積み込む時間はわずか二十分で済むことになる。積み込み時間に大きな差が出ることになる。
 人間が積み込むか、機械で積み込むか、その時間的差は、結局大豆の販売価格に反映される事になる。
 その他、いろいろ合理化された積み込みプロセスがありますが、これは「企業秘密」にしておきましょう。
 説明するとなると、自分で自分の首を絞めることになりますから。

 大豆の初荷
 フォークリフトで二回往復した時のコンテナ内部の積み込み状態である。
 見てわかる通り、パレット上の大豆の塊は、二回運ぶ事によって、コンテナの横にちょうどはまることになる。
 この段階でパレットは外されており、すべてが計算された積み込み作業である。
 アメリカで積み込むときは機械の力を利用する訳ですが、沖縄の那覇に到着し、コンテナから積み下ろす際はすべて人間の力を利用しなければならない。
 いや、工夫すれば、同じようにフォークリフトを利用して積み下ろし出来ないことはないが、何せ、税関の検査だの、食品衛生検査だの、役所がいろいろちょっかいを出して、せっかくの積み荷を崩してしまうので、なかなか機械利用は出来ないのが積み下ろし地での現状である。

 このように、いろいろと手間暇かけて、遠いアメリカ合衆国イリノイ州から運ばれる「高級特撰大豆」、豆腐の旨さはは格別なので、毎日健康維持のために豆腐を食してほしいものです。


 Mountain Castle  やんばらー

 



Posted by 定雄 at 02:50│Comments(4)
この記事へのコメント
おはようございます。
「みやらび」の出荷時の詳細な説明、よ~くわかります。いろいろ工夫されてコスト面に跳ね返るのですね。NSSでも長時間要した機器修理の時間をちょっとした工夫で10分の1の時間で行う方法を考えたりしたことを思い出します。又、それを認めないヤカラ(上司)がいたことも思いだしましたよ。

日本の民主党が四苦八苦しているのは半世紀に渡ってじっくりと日本を滅茶苦茶にした前政党の悪策を1年で正常に戻せないとやいのやいの言う方が無理があるもの、国民もマスコミももう少しサイドからヘルプして一緒に日本を立て直すくらいのものがあってもいいのではないか、毎日毎日やじることばかりでこの国いったいどうなるのよ・・
Posted by kaz at 2011年01月17日 09:09
 KAZさん、

 コメント有難うございます。
 ぼくもいつも昔の仕事を思い出しております。人間の上下関係は難しいものです。今では思いでにしかなりませんが。
 その点、今の僕は「社長兼、営業部員兼、運転手兼、事務員兼、ソージサー兼、何でも屋」、気楽なものです。
 何でも自分で決めて、自分で行動する、ある意味ではリスクと隣り合わせの生活ですが、これもまた人生かなー、と思っております。

 相変わらず、時間はたっぷりありますから、一日に10分ほどは指笛の練習をしております。
 あまり長く練習しますと、顎がガクガクする、舌がマヒする、息が続かない、などなどマイナス面が多くなり、逆効果になってしまいます。だから、練習はせいぜい10分。

 今度二月の西原での練習日までは、何とかなるだろう、と楽観しておりますが、さて、どうなることやら。

 ほんと、政治の話は面白くないですねー。

 頑張って下さい。

 PS:相変わらず雪だけで、早朝ウォーキングが出来ず、おかげで体重は増加、いやになります。

 やんばらー。
Posted by やんばらー at 2011年01月17日 22:44
おはようございます。
あまり寒くない沖縄では風邪が流行っております。妻も長い期間、熱、咳に苦しんでいましたが、ようやく昨日(18日)くらいから外に出られるようになりました。

相方が不調になると家中が暗くなって私自身もこうも落ち込むものかと思い知らされました。

妻は「琉球かれん」という新しい楽器の講師をやっています。今年に入りずっと休んでいたのですが、今日の講座には出席するとのことでホッとしています。

指笛は適度な練習で上達しますので、やりすぎないようにしてください。指笛で数年経った私でも連続3曲くらい吹くと頬が疲れ、ベロに力が入らなくなります。

2月18日のOB会には参加してオカリナと指笛とハーモニカを吹こうかと計画しています。それまでにやんばらーさんもヘーシが出来るよう頑張らず(?)練習してください。
Posted by kaz at 2011年01月19日 09:27
 KAZさん、

 再度のコメント有難うございます。
 こちらでも風邪が流行っているようですが、長引くそうですから、くれぐれもご用心下さい。
 ぼくはアメリカ在住十六年目、いまだに風邪をひいたことはありません。やんばらーで野蛮人ですから、風邪が逃げていくようです。それに、自家製の「ニンニク漬物」の摂取が功を奏しているかも知れません。

 KAZさんがOB会で「オカリナ」と指笛とハーモニカを吹く事を
計画しているのを聞いて、思わず、
 パチ、パチ、パチ、大変有難うございます。
 ぼくが知っているのだから、KAZさんが吹けば大喝采をウケるのは間違いなし、です。
 ぼくも邪魔にならない程度に「ビューイ」したいものです。

 これで、またOB会の当日が楽しみになりました。

 よろしくお願い致します。
 感謝の気持ちを込めて。

 やんばらー。
Posted by やんばらー at 2011年01月19日 23:06
 
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